株式会社小林縫製工業 NUIKO(縫心)

毎日の着けるものだから 考えたい「品質」

ミシンの音が響く小林縫製工業の室内では、女性用下着の製造を行っています。その風景を見ながら、マーケティング推進部の小林秀精は「この風景は、自分が子どもの頃から変わらない。これまで多くの従業員さんに支えてもらい、ここまで来ました」と話す。

創業して50年以上が経過した小林縫製工業。本社の栃木市のほか、大船渡工場、中国の大連に生産拠点を置き、約40名が働いています。「とちぎ女性活躍応援団」や「SDGs」への取り組みが、評価されるなど、社会貢献活動も積極的に行っています。

従業員の多くが口にする自社の強みは「品質」。大手下着メーカーから受注生産(OEM)を長年続けているという裏付けからです。また近年は、開発部門にも力を入れ、2016年には肌触りの良さと機能性を両立させた生地「ピーチテック」を自社開発。2021年には工場隣接の直営店「縫心(NUIKO)」をリニューアルオープンしました。地元栃木県で生産し、栃木県で販売するという「地元発」の考えは、創業当初から変わっていません。

製造から販売まで、一貫してできるという恩恵は、消費者に帰結します。流通コストが掛からない分、高品質な商品を手頃な価格で購入できるというメリットが。

「縫心(NUIKO)」はお客さんとのコミュニケーションを図る上でも大切な場です。来店客との会話の中から拾い上げた「生の声」を商品デザインにフィードバックさせています。

デザイナーの小林由実さんは、「肌触りや機能性を追い求めながら、流行を取り入れたデザイン性のある商品も作っていきたい」と話します。

毎日着用する「下着」だからこそ、少し変えるだけでなんでもない日常が、ちょっとだけハッピーになりそう。